暴落の時には何もしない

家計管理
まもる
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みさなんこんにちは!ファイナンシャルプランニング技能士(FP)のまもるです。

暴落の時には何もしない

今回のテーマは株式投資やインデックス投資で相場が悪くなってしまったらなぜ売ってしまう人が多いのか。

人間には損失を回避したいという強い心理的傾向があります。相場下落時に売却することで、これ以上の損失を避けようとする心理が働きます

持っている株が下がり続けていると、不安と今まで積み上げて来た資産の減少に恐怖を抱きます。今まで冷静だった思考も自己コントールが効かなくなり、なんとか心理的負荷をなくしてしまいたくなるのが人間の心理かもしれません

「人生、山あり谷あり」そんなお金持ちの山登りの途中ですから時には上がったり、降ったりしながら山の頂上を目指していきます。

山登りの途中に大雨(暴落)が来たらぬかるみや土砂崩れなどが進行を妨げます。そんな時は無理せずじっと雨が上がるのを待っていた方が懸命ですね

もし貴方が暴落で不安に陥り株などを安く売ってしまった場合には、下で待っていた人が安く購入してしまいます。その安く買った株を持ってその方は山の頂上を目指して行くことでしょう。

大前提は良い商品(株や投資信託)を買ったなら売却(出口)までしっかり株を握りしめて目的地まで手放さないのが賢い投資方法です

では株式市場の暴落時に「何もしない」ことの理由を10個挙げます

暴落時に売却しない方が良い理由

積立投資を行っている場合、株価下落時にはより多くの口数を購入できるため、長期的には有利に働きます。基本積立投資は長期ですので今売る必要はありませんし、株価は戻る傾向にあります

投資の神様、バフェット氏も「出たり入ったりするから負ける」と言い続けています。トレードは積極的に売り買い(アクティブファンド)するよりもベンチマーク(インデックスファンド)の方が勝利率は過去15年間で、9対1とインデックスが優っているとアメリカの経済学者ウィリアム・シャープ氏が証的に示しています

暴落は定期的にきます。youtubeやSNSで観覧数や視聴数を稼ぐために暴落を煽る人が多く居ますので惑わされないで自分の意思でしっかり保有を続けましょう。

暴落時は不安や恐怖が高まりやすく、冷静な判断が難しくなります。何もしないことで感情的な売却を防げます。

3. 市場回復の機会を逃さない

株価は予測不可能で、急激に回復することがあります。売却してしまうと、その回復の恩恵を受けられなくなります。

投資の著書、「敗者のゲーム」には「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」という名言があります。長期投資は持ち続けているのが前提なので稲妻が輝く瞬間はあまり必要ありませんが、もし売却してしまったら、その瞬間すら逃してしまします

4. 取引コストの削減

原則、信用取引は借金をして資金よりも多く株を購入できるシステムです。お金を借りている事になるので金利も発生します。信用取引はしないよう注意が必要です

頻繁な売買は手数料がかさみ、長期的なリターンを減少させる可能性があります。

5. 税金対策

売却による利益確定は課税対象となります。保有を続けることで、税金の支払いを先送りできます。

NISAではどうか?結論として、新NISA制度で購入したインデックス投資信託でも、間接的にアメリカの税金(源泉徴収税)の影響を受ける可能性があります。

ただし、この税金はファンドレベルで処理されるため、投資家が直接手続きをする必要はありません。新NISA制度の非課税メリットは依然として大きいですが、海外投資に伴う税金の影響を完全に避けることはできない点に注意が必要です

6. 長期的な視点の維持

株式投資は長期的な視点が重要です。一時的な暴落に惑わされず、長期的な成長に焦点を当てることができます。

7. 配当収入の確保

多くの企業は暴落時でも配当を維持します。保有を続けることで、継続的な配当収入を得られます。

10年以内、またはコロナショックの時も配当金を減配または廃止していない企業の株を持っていたら売るべきではない

8. 平均購入単価の低下

定期的な積立投資を続けることで、平均購入単価を下げることができます

9. 市場のタイミング計りの回避

市場のタイミングを計ることは非常に難しく、多くの場合失敗します。何もしないことで、この落とし穴を避けられます。

暴れると余計に深みにハマることが多い

10. ポートフォリオのバランス維持

暴落時に売却すると、当初設定したポートフォリオのバランスが崩れる可能性があります。保有を続けることで、長期的な資産配分戦略を維持できます

これらの理由から、株式市場の暴落時には冷静に対応し、長期的な投資戦略を維持することが重要です。ただし、年に1回程度は資産状況をチェックし、必要に応じて配分を調整することも忘れないようにしましょう

アメリカ市場は右肩上がり

下の図はアメリカS&P500のチャートとなります。

何度となく暴落を乗り越えて株価を上昇させてきたアメリカ株式、日本も震災後は8.000円から32.000円位まで強く伸びてきています。

ですがこの上昇相場でも利益を出せないで株式市場から撤退している人はたくさんいます。

ではなぜ人は少しの下落や暴落時に狼狽して売ってしまうのか。検証と対策をしていきましょう。

まずは暴落時の対処法をご覧ください。

暴落でのおさらい対処法

  1. 焦らずに積立投資を継続する
    暴落時こそ、定期的な積立投資を続けることが重要です。株価が下がっている時は、むしろ良い買い場と捉えることができます。

  1. 長期的な視点を持つ
    株価を正確に予測することは不可能であり、短期的な変動に惑わされないことが大切です。

  1. 余裕資金がある場合の対応
    キャッシュに余裕がある場合、暴落時に追加で投資することも一つの選択肢です。ただし、これは通常の積立投資に加えてのものです。

  1. 生活防衛資金の確保
    投資とは別に、緊急時に備えた生活防衛資金を確保しておくことが重要です。会社員なら最低でも半年分、フリーランスなら1年分程度の生活費を貯金として持っておくべきとされています。

  1. 分散投資の重要性
    インデックス投資は本質的に分散投資の一形態ですが、さらに地域や資産クラスを分散させることでリスクを軽減できます。

  1. 暴落は投資の過程で避けられないものと理解する
    投資を始めれば、必ず暴落を経験するという認識を持つことが重要です。

株価の下落を恐れて投資を中断したり、底値を狙って大量購入したりすることは避けるべきだと指摘しています。代わりに、長期的な視点を持ち、定期的な積立投資を継続することが推奨されています

結論として、インデックス積立投資において最も重要なのは、市場の短期的な変動に惑わされず、長期的な視点を持って投資を継続することです。

暴落時こそ、冷静に対応し、投資戦略を維持することが、長期的には良好なリターンを得られる可能性を高めるとされています

なぜ人は下落した時に株を売ってしまうのか?

①恐怖とパニック

◦市場が急落すると、多くの投資家は恐怖を感じ、保有株がさらに下がると思ってしまう。

◦恐怖は「損失回避の心理」に基づいており、損切りする事で目の前の現実から逃走します。

②群集心理

◦他の投資家が売却を始めると、それを見た他の投資家も同様に売却するという「群集心理」が働きます。我先に逃げたいと思う雪崩れ現象です。

◦他人の行動が正しいと無意識に信じる心理。自分が間違った判断をしたと思うのでその後の行動が全て上手くいかないと思ってします。

③平常心の喪失

◦株価の急激な変動により、投資家は冷静さを失います

◦長期的な視点や投資戦略を忘れ、目の前の損失だけに囚われて売却判断をしてしまいがちです。

④不安心理

◦株価下落を見て、投資家は不安に駆られます

◦不安が高じると、感情的に売却してしまいます。

⑤後悔回避

◦投資家は、「もっと早く売っておけばよかった」という後悔を避けたいという心理から、さらなる損失を恐れて売却してしまうことがあります。

⑥損失の具体化

◦もうこれ以上負けたくない。と言う感情が優先して長期目線だったのに損切りしてしまう。

⑦認知バイアス

◦10分後または明日「あの時切っとけばよかった」と後に後悔したくない。

◦損切りはしたが、あの時の投資判断は正しかったと思いたい心理

以上7点を挙げました。こう見ると全部自分でコントロールできそうな事ですね。

他人に無理やり損切りされたのではなく、全部自分で「間違った判断」をしてしまっています。

株や投資信託を購入する時に「長期で見ても良い商品」を買っていれば人によって売り時は違うとは思いますが「暴落が来たから」の理由で売るはずがありません。

では投資の神様はこんな時にどんな助言をいただけるか。

株式市場で世界最高の投資家ウォーレン・バフェット氏。きっと彼の格言が今後あなたの投資方法に大きく役立つかもしれません。

ウォーレンバフェットの格言を参考に株式市場で生き残りましょう。

バフェットの格言

アメリカ市場はのチャートを見ると右肩上がり。これはトレーダーなら「グサッ!(汗)」と胸に突き刺さる言葉ではないでしょうか。

下落が来たら狼狽売りして、「もっと下がるかも」で信用売りにした途端に株価は上昇する。

結局数日、数ヶ月後には元通りの株価に戻って愕然とする。結局慌てて往復ビンタ食らっただけの取引をしてしまった事があるかもしれません。

人はゆっくりと稼ごうとしない

Amazonの創業者のジェフ・ベゾスとウォーレンバフェットの会話で、ベゾス氏は「なぜあなたの手法を真似する人がいないのか」と聞きました。

「ゆっくり稼ぐ」確かにこれは低収入であればあるほど、この行動はできないかもしれません。

ですが多くの人が短期間でお金を儲ける方法を知りたがります。

それを証拠に、日本ではパチンコ、競馬、競艇、など大人なら「お手頃に」いつでもギャンブルで遊べるような環境下にいます。

その日に景品や当たり馬券などを交換すれば、すぐに現金と交換して、株式やFXと違い税金の規制も緩いです。

そのようなギャンブル感覚の人が「長期で儲けを出す」という認識に乏しいので少しの下落や少しの上昇で売買してしまします。

焦って利益を求めるあまり、話題の銘柄や投資方法を真似し、損失を出してしまう人がほとんどではないでしょうか。

我慢強さと冷静さ

①短期的な変動に惑わされない

②感情的な判断を避ける

③長期的な視点

④集団心理に流されない

⑤シンプルな戦略の重要性

解説:市場が急落したり、悪いニュースが出たりした際に、パニックに陥らず冷静な判断を下すことが重要です。

長期投資と決めたならテレビやSNSの煽りに惑わされない冷静さが必要。バットニュースは視聴率や再生回数が上がります。煽られないように注意が必要です。

株式市場は時に集団ヒステリーに陥ることがあります。そのような状況下で、冷静さを保ち、自分の最初の判断に忠実であることが投資の成果を左右します

知識や分析力よりも、感情をコントロールする能力が投資成功の鍵となります


バフェットは、投資は長期的にリターンが得られると考えています。一時的な損失や市場の変動に動じず、辛抱強く保有し続けることが重要だと説いています。

結果

株のバーゲンセールは売り手にならずに買う側になろう!

お金に余裕がある人の気持ちになって見てください。普段お金に困って無い人が、わざわざ安い時に売りに出しません。みんなが急いで買っている時に売り、みんなが慌てて売っている時に買う。そしてまたみんなが慌てて売ってたらまとめて買うの繰り返しで財を築いて来ました。

ですが我々には市場を動かせるほどの資金も資産もありません。みんなが売っている時も買っている時もマイペースに目標の地点まで自分のペース進んで行くことがとても大事です

①優良な投資商品を買ったら自分が決めた出口(売り時)まで売却しない。

②大衆やSNSに惑わされない強いメンタルを持つ事。マイペースでいること

まとめ

この記事(2004.8/6)あたりは市場最高下げ幅など市場や相場が混乱している時期でした。

こんな時こそ優良なインデックス商品、高配当株やディフェンス株を出口まで持ち続けられるか

我慢強さと冷静さ」を試されている時だと思います。

今回のように強い下落があった場合は、本業の仕事や家族サービス、または自己投資などして市場が落ち着くまで一旦離れて自分の事をしましょう。

売らないと決めたら口座画面見ても何にも変わりません。ストレスになるだけです。是非、皆さんもバフェット氏の様に辛抱強く冷静な判断力を持続させてください。

以上です。このブログが少しでも参考になって他の記事も読んでくれたら嬉しいです。

暴落も慣れると「チャンスタイム」と思うようになります。ぜひ次の暴落が来たらこの記事を思い出して落ち着いた判断をしてください

このブログを読んでいただけた方には「お金の苦労」がなくなれば良いなと思っています。

では次の記事でお会いしましょう!

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