銀行は「お金がない人」から長く利益を取れる
私が「みんなが貧乏だと喜ぶ業種」の1番目に銀行を挙げる理由は、とても分かりやすいです。
それは、お金がない人ほど大きな借金をしやすく、その代表が住宅ローンだからです。
家は人生で最も高い買い物のひとつです。
多くの人は現金で買えないので、銀行から何千万円というお金を借ります。
そして一度ローンを組めば、30年、最近ではそれ以上の長い期間をかけて返済していくことになります。
こんな「ほったらかし投資」を昔から行っているのが銀行。
お金がお金を生む商売それが銀行、これは非常にうまい商売です。
最初に大きなお金を貸してしまえば、その後は長い年月をかけて利息とともに回収できるからです。
つまり住宅ローンとは、銀行にとって長期間お金を生み続けてくれる(人)商品でもあります。
しかも、この仕組みは銀行だけで成り立っているわけではありません。
家を売る不動産会社と、お金を貸す銀行。
この2つがそろうことで、銀行と不動産会社の巧妙な仕組みが完成します。

不動産会社は「マイホームは夢」「自分の城」「家賃を払うのはもったいない」と家を買う方向へ背中を押します。
銀行は「今すぐ全部は払えなくても、ローンなら買えます」とお金を貸します。
住宅ローンの借入額は、一般的に年収の5〜7倍程度が目安です。ですが、審査や条件次第では年収の8倍近い金額まで借りられることもあります。
こうして買う側は夢のマイホームを手に入れたつもりでも、その裏では何十年も支払い続ける仕組みが出来上がります。
しかも住宅ローンの本当の怖さは、毎月の返済そのものだけではありません。
ローンがあると、仕事を簡単には辞められなくなります。
収入が減る挑戦もしにくくなります。
転職、独立、休職、引っ越しさえも慎重にならざるを得ません。
つまり住宅ローンは、家を買うための借金であると同時に、その人の生き方や自由まで縛る契約でもあります。
本当にお金に余裕がある人は、そもそも大きな金額を借りません。
だから銀行にとって都合がいいのは、「今はお金が足りないけれど、どうしても欲しいものがある人、借金をする人」です。
そういう人ほど借り、長く返し、結果として銀行に利益をもたらします。
私は、ここに銀行という業種の本質があると思っています。
お金に余裕のない人が多いほど、借金の需要はなくなりません。
その中でも住宅ローンは、最も長く、最も大きく、そして最も人生を縛りやすい商品です。
だから私は、銀行こそ「人がお金に困っている状態」で最も利益を出しやすい業種のひとつだと思っています。
会社は「お金がない人」を安く長く使いやすい

次に私が挙げたいのは会社です。
これは経営者である私が本音で言える内容でもあります。
会社にとって都合がいいのは、
仕事が好きで働く人よりも、お金がないから働かざるを得ない人です。
毎月の給料が止まったら困る人ほど、会社を簡単には辞められません。
世の中にお金の余裕がない人が多ければ多いほど、会社は安い賃金でも人を集めやすくなります。
本当にお金を持っている人なら、低い給料や悪い条件の職場に、無理してしがみつく必要はありません。
ですが、貯金が少なく、今月の収入がないと困る人はそうはいきません。
条件が悪くても、働かざるを得なくなります。
会社側から見れば、

「この人はここを辞めたら生活が苦しくなるのは確実だな」
と分かる社員ほど、無理な要求が通りやすくなります。
従業員や社員でなくても、下請け業者は特にこのような仕打ちに合います。
- 急な呼び出しや、人手不足のしわ寄せにも逆らいにくい。
- 有給を取りにくい空気を受け入れてしまう。
- 足元を見るかのような要求をしてくる。
生活が会社に握られている人ほど、
「おかしい」と思っても断れなくなるからです。
つまり、お金に困っている人ほど、会社にとっては安くて扱いやすい労働力になりやすいのです。
もちろん会社も、社員に極端な貧困までは求めていません。
本当に生活できないレベルまで追い込めば、離職やトラブルが増え、会社にとっても不都合だからです。
だから理想は、言い方は悪いですがこうです。
生活はできる。 でも余裕はない。 すぐに辞める環境ではない。
そんな状態の人が、会社にとってはいちばん管理しやすいのだと思います。
さらに、お金に余裕がない人は、転職や独立にも踏み切りにくくなります。
次の仕事が決まるまでの生活費がない。
数か月収入が止まるだけで苦しい。
そうなると、本当は辞めたい会社でも、我慢し続けるしかありません。
会社にとって都合がいいのは、豊かな人よりも、
働かないとすぐ困る人なのです。
政府(国)は「管理しやすい国民」を好む

政府について考えると、昔と今では形は違っても、国民を管理しやすい状態にしておきたいという発想は共通しているように思えます。
昔の支配者にとって、民衆が力を持ちすぎることは不安材料でした。
武器や人を動かすお金があれば、反乱や抵抗の力にもなり得るからです。
実際、近世の日本では、武力や支配秩序を支配する側がしっかり管理する仕組みが作られていきました。 豊臣秀吉の刀狩もそのひとつで、民衆に力を持たせすぎないことが、当時の支配には重要だったのだと思います。
そして現代の国は、昔のように武力で抑えるというより、 税金や社会保険料を安定して集めやすい形を好んでいるように見えます。
消費税のように、国民が意識しなくても日常の中で自動的に徴収できる仕組みを広げているようにも感じます。
会社員は、給料から税金が源泉徴収されます。
厚生年金や社会保険料も、給与から自動的に差し引かれていきます。
つまり国から見れば、
大企業や法人に勤める会社員は、最初から徴収の仕組みの中に入っている存在です。
個人事業主や経営者のように、自分で経費や税金を考えながら動く人よりも、
会社員のほうがはるかに管理しやすい。
税金も保険料も、流れるように回収しやすいからです。
私は、昔も今も共通しているのはここだと思っています。
国が本当に求めているのは、
極端に豊かすぎる国民でも、完全に壊れてしまう国民でもありません。
働き続け、税金と社会保険料を払い続ける国民です。

言い方は悪いですが、ここにもどこか
「生かさず殺さず」
に近い発想を感じてしまいます。
ディスカウントストア・100均は「生活が苦しい人が多いほど強くなる商売」

ディスカウントストアや100均は、生活が苦しい人の助けにもなります。
でも同時に、生活が苦しい人が多いほど強くなる商売でもあります。
少し強い言い方をすると、こういう業種は
「貧乏人商売」
とも言えるのかもしれません。
もちろん、安く売ってくれること自体は悪いことではありません。
物価が上がり、給料が伸びにくい時代に、安く買える店があるのは庶民にとって助かります。
実際、経済産業省の資料でも、価格訴求力を持つドラッグストアやディスカウンターが拡大していることが示されていて、家計が厳しい時ほどこうした業態が支持されやすい流れが見えます。
ただ、その一方で、この業種は
お金に余裕がない人が「少しでも安く」と集まるほど成り立ちやすい
という面も持っています。
なぜなら、この商売の強さは「高い物を少人数に売ること」ではなく、
安い物をたくさんの人に、何度も買ってもらうこと
にあるからです。
つまり、本当に裕福な人を相手にしなくても回ります。
日々の出費に敏感な人。
できるだけ安く済ませたい人。
少額の差に反応する人。
そういう人が多い社会ほど、この業態は強くなります。
しかも安い店は、必要な物を安く売るだけでは終わりません。
「これも安い、ついでにこれも
「半額シールならとりあえず買い」
「100円なら失敗してもいい」
こういう気持ちを引き出しやすい商売でもあります。
消費行動の研究でも、価格やプロモーション、店内での非計画購買が購買行動に影響することが示されています。
安いというだけで警戒心が下がり、予定していなかった物まで買いやすくなるのです。
だからディスカウントストアや100均は、
庶民を助ける場所である一方で、
庶民の「安いから大丈夫」という心理でも儲ける場所
でもあるのだと思います。
要するにこの業種は、
貧乏な人を救う面もある。
でも、貧乏な人が多いほど伸びやすい面もある。
ここが、この商売の少し皮肉なところです。
周りの人は、あなたが貧乏なままの方が安心する

最後は、銀行でも会社でも国でもありません。
あなたの周りにいる人たちです。
同僚。
友人。
兄弟。
知人。
時にはパートナーです。
人は、他人の成功そのものが嫌なのではなく、
自分だけが置いていかれること
に不安を感じます。
だから、あなたが節約を始めたり、投資を始めたりして、少しずつ余裕を持ち始めると、急に空気が変わることがあります。
もちろん、心配して言っている場合もあります。
でも中には、

お金も知識も、私を置いて先に変わってほしくない
という気持ちが混ざっていることもあります。
あなたが成長しても、周りの人に大きな得はありません。
むしろ同僚なら、先に出世する。
先に評価される。
先に立場が強くなる。
だから人は、口では応援していても、心のどこかで
自分と同じ場所にいてほしい、できれば少し下の位置が好ましい。
と思ってしまうことがあります。
つまり周りの人にとって都合がいいのは、
あなたが豊かになることではなく、
今まで通りの位置にいてくれること
なのかもしれません。
禁煙やダイエットの成功は、わりと素直に祝福されやすい。 でも、お金や資産形成の成功になると、なぜか空気が変わる。
なぜこれは平気で、こっちはだめなのか。 私にもまだうまく説明しきれませんが、その違いの中に、この話の答えがあるような気がしています。
まとめ
銀行は、住宅ローンで長く回収できます。
会社は、お金がない人ほど安く長く使いやすい。
国は、昔は力を持たせすぎず、今は税金や社会保険を取りやすい形を好む。
ディスカウントストアや100均は、庶民の味方でもある一方で、生活が苦しい人が多いほど強くなる。
そして周りの人は、あなたが貧乏だから喜ぶのではなく、自分と同じ場所にいてくれると安心する。
世の中には、あなたが豊かになることを、心から歓迎しない立場が思った以上にあるのかもしれません。

そーなんだよなぁ、これは私も経験あるけど、「変わらないお前」だから交流を保ててるんだよなぁ。現に私も⬇️こんなだった時が1番友達が多かったなぁ

今では話が合う友達もいないっすよ・・・

でも、変わってよかったと思うよ。
あの頃のままだったら守れた関係もあったかもしれない。
それでも今のあなたには、あの頃にはなかったものがちゃんとあるはずです
少し人間関係が変わったとしても、それ以上に自分の人生が前に進んだのなら、むしろ良かったと思っていいのだと思います。
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『ナニワ金融道』は、お金が無い人が営業の対象になる世界を、きれいごと抜きで描いた漫画です。お金に困る人、貸す側、取り立てる側、それぞれの本音が生々しく見えてきます。今回の記事で書いた「貧乏な人ほど都合がいい」という話とも重なる内容です。お金の裏側や、人間の現実を知りたい人におすすめです。下手ウマな作風に中毒性がある漫画です。
天才か、狂人か。
Fラン大学就職チャンネルの動画主が書いた『金融義賊』は、お金の世界の裏側と、弱い立場の人がどう狙われるのかを描いた一冊です。きれいごとでは済まない金融の現実、人を追い込む仕組み、そして「持つ側」と「持たない側」の差まで見えてきます。今回の記事とも相性がよく、お金の本質を少し違う角度から知りたい人におすすめです。
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