
人って不思議なもので、まだ何もしていない人なのに、
「この人、なんかやってくれそうだな」
と感じることがあります。
逆に、経歴は立派なのに、

「う〜ん・・・この人がトップで大丈夫かな……」
と、なんとなく不安になることもあります。
うまく説明できないんですけど、なんとなく雰囲気でわかる。
会社のトップが変わったときもそうですし、国のトップが変わったときも同じです。
最近の政治と、私の仕事で実際に起きた「トップ交代」を見ていて、そんなことを考えるようになりました。
- 「何をするか分からないけど、なんか変わりそう」
- 実際、日本の株価は大きく変わった
- 「日本は好景気です」と言われても実感がない
- 税収を見ると日本経済の変化が分かる
- 株式市場は「期待」で先に動く
- ただし「総理が変われば株価が上がる」ほど単純ではない
- 私の仕事でも、トップが二代目に代わった
- 例えば、野球をやったことがない人が、突然監督になったら?
- でも、私の第一印象が間違っているかもしれない
- 「なんかやってくれそう」はスタート地点でしかない
- 期待感がなくなると「緩やかな下り坂」が始まる
- 高市政権には期待する。でも投資は別の話
- 株価だけではなく「日本、ちょっと良くなったよね」と言える国へ
- まとめ|「変えてくれそう」という期待で株価は先行することもある
「何をするか分からないけど、なんか変わりそう」
政治をよく知らない私が直感で

「この人なら、なんか変わりそうだな」
と強く感じた政治家が何人かいます。
私だけではないと思いますが、その一人が、小泉純一郎元首相です。
「小泉劇場」と呼ばれたくらいですから、良くも悪くも存在感がありました。

「自民党をぶっ壊す」
なんて言葉もありました。
政策の細かい部分を知らなくても、

「この人、何かをやってくれそう」
と思わせるものがあったんですよね。
次に強く感じたのが、2012年末に始まった第2次安倍政権です。
アベノミクスです。

「アベノミクスで日本を取り戻す!」
「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「成長戦略」という三本の矢が打ち出されました。
当時、経済政策を細かく理解していなかった人でも、

「今までとは何か違うことをやりそうだ」
という空気を感じた人は多かったのではないでしょうか。
そして現在の高市政権です。
日本で初めて女性が総理大臣になったこともあり、私は今回も、
「日本は何か変わるかもしれないな」
という期待を持っています。
もちろん、小泉政権、安倍政権、高市政権では時代も政策も経済環境も違います。
同じものとして比べることはできません。
それでも私の中では、この3人には共通して感じるものがあります。
それが、

「これから何をしてくれるのかは分からない。でも、なんか変えてくれそう」
という期待感です。
実際、日本の株価は大きく変わった

では、実際の日本経済はどうなのでしょうか。
一つ、とても分かりやすい数字があります。
日経平均株価です。
2024年2月22日、日経平均株価は終値で3万9,098円をつけました。
これは1989年12月29日につけたバブル期の最高値3万8,915円を上回るものでした。
約34年ぶりの史上最高値更新です。
50代の人なら、この「34年」という数字に少し驚くのではないでしょうか。
私たちはバブル崩壊後の日本を実際に見てきた世代です。
「失われた10年」と言っていたものが、「失われた20年」になり、いつの間にか「失われた30年」と言われるようになりました。
そんな日本の株式市場が、ついにバブル期の最高値を超えたわけです。
その後も日本株は上昇し、最高値を更新してきました。
投資をしている人の中には、ここ数年の株高によって資産が大きく増えた人もいるでしょう。
私自身も投資をしていますから、株価上昇の恩恵は感じています。
ところが、です。
「日本は好景気です」と言われても実感がない
普通に生活している人に、
「今、日本は景気が良いと思いますか?」
と聞いたら、どうでしょう。
おそらく、

「実感は、あまりない」
という人も多いと思います。
スーパーに行けば食品は高くなっています。
電気代も上がりました。
ガソリンも高い。
給料が増えたとしても、それ以上に物価が上がっていると感じている人もいるでしょう。
だから、

「株価は史上最高値です」
と言われても、

「それで私の生活の何が良くなったの?」
となってしまう。
日経平均が倍になっても、NISAやイデコの長期投資では景気の実感もあまり感じられません。
実際、政府も日本経済について「緩やかに回復している」とする一方で、消費者が感じる景気の体感は、過去の景気回復局面と比べても弱いことを指摘しています。
つまり今の日本は、
「数字を見ると景気は良くなっている。でも普通に暮らしていると、それほど実感できない」
という少し不思議な状態なのだと思います。
税収を見ると日本経済の変化が分かる
もう一つ数字を見てみます。
2025年度(令和7年度)の国の一般会計税収は、84兆2,226億円となり、過去最高を更新しました。
※出典:財務省「令和7年度予算」
前年度の75兆2,321億円から、約9兆円増えています。
過去最高水準です。
もちろん、
「税収が増えた=国民全員が豊かになった」
という意味ではありません。
物価上昇などの影響もあります。
それでも、
株価は史上最高値圏。
税収も過去最高水準。
こうした数字を見ると、日本経済の中で何かが変わっていることは確かです。
そして株式市場というのは面白いもので、「今」よりも「これから」を見ています。
株式市場は「期待」で先に動く
株式投資をしていると、

「なんでこの会社、こんなに決算が良いのに株価が下がるんだ?」
と思うことがあります。実際にその銘柄を持っていて、株価が下がったときは本当に困惑します。
逆もあります。
まだそれほど利益が出ていないのに、株価だけどんどん上がっていく。

「悪材料が出尽くして、株価が上がっているんだって……意味が分からない」
なぜなのか。
株式市場は、現在の数字だけを見ているわけではないからです。

「この会社は来年もっと利益を出すのではないか」
「この政策によって日本企業が成長するのではないか」
「これから景気が良くなるのではないか」
市場は、そんな未来への期待を先に株価へ織り込んでいきます。
考えてみれば、

「今の自分をなんか変えてくれそう」
という人間の感覚と少し似ています。
まだ何も変わっていない。
でも、
「これから何かが変わるかもしれない」
と思った瞬間に、人は動き始める。
株式市場なら、お金が動きます。
自分自身を変えたいと感じている方は、関連記事「「自分を変えたい」と思ったときに、まずやるべき行動」も参考にしてください。

ただし「総理が変われば株価が上がる」ほど単純ではない
ここは勘違いしてはいけないところです。
私は、
「何かをやってくれそうな総理が誕生すれば株価が上がる」
と言いたいわけではありません。
首相交代と株価上昇に、そんな単純な法則はありませんが、ある程度の「期待上げ」はあります。
逆に石破総裁誕生には「石破ショック」が起きるほど株価は下落しました。
株価には金融政策、金利、為替、企業業績、アメリカ経済、世界情勢など、さまざまなものが影響しています。
ですから、
「高市政権だから日本株を買えば儲かる」
なんて話ではありません。
ただ、最初に人を動かすものとして、

「期待」は意外と大きいのではないかと思っています。
そして最近、人への期待なら

「やっぱり会社でも同じだな」
と思う出来事がありました。
私の仕事でも、トップが二代目に代わった
私の会社が長年仕事を請け負っている取引先があります。
最近、その会社のトップが代わりました。
新しいトップは、二代目の息子さんです。
ただ、その人には、その業種で働いてきた経験がほとんどありません。
少なくとも私は、それまで現場で一緒に仕事をしている姿を見たことがありませんでした。
その人が、ある日会社のトップになりました。
理由は、創業者が突然体調を崩したからです。
もちろん突然社長になった本人は、やる気があります。

「今までの悪いところを排除して、会社を立て直す」
という強い意志も感じます。
改革しようとすること自体は、決して悪いことではありません。
長く続いている会社ほど、
「昔からこうやってきたから」
という理由だけで残っている古い仕組みもあるでしょう。
新しい人だからこそ、それを変えられる可能性もあります。
ただ、私が少し不安に感じていることがあります。
それが、
「経験不足」な人だからです。
例えば、野球をやったことがない人が、突然監督になったら?
これをプロ野球に例えると分かりやすいと思います。
野球をほとんどやったことがない人が、ある日突然プロ野球チームの監督になる。
ルールもこれから覚える。
試合経験もない。
選手としてグラウンドに立った経験もない。
そんな人が、

「このチームの悪いところを全部変える!」
と言ったとします。
やる気はものすごくある。
でも現場を知らないので、

「なぜ今までこの方法でやってきたのか」
が分からない、考えようとしない。
選手の成績が少し落ちれば、

「使えないから交代」
「先代は、よくこんな人を重用していたな……」
となる。
経験豊富なヘッドコーチから良い助言を受けても、その意味が理解できない。
そして試合に負けたら、
「選手が悪い」
となる。
そうなったとき、最初に失われるものは勝ち星ではないと思います。
現場からの信頼です。
「あの監督のためなら頑張ろう」
「ミスをしても、起用してくれる監督のために」
と思う選手が減る。
チームの空気が悪くなる。
成績が落ちる。
監督がさらに選手を責める。
選手の士気が下がる。
負の連鎖です。
会社でも同じことが起こるのではないかと、私は少し心配しています。
でも、私の第一印象が間違っているかもしれない
ここまで書くと、
「二代目だからダメだと言いたいの?」
と思われるかもしれません。
そうではありません。
むしろ私は、数年後に、
「あのときの自分の心配は完全に間違っていたな」
となってほしいと思っています。
業界経験のない人だからこそ、今まで誰も疑問に思わなかったことを変えられるかもしれません。
長年その業界にいる人ほど、
「これが普通だから」
という固定観念から抜け出せないこともあります。
外から来た人が、
「なんでこんな非効率なことをやっているの?」
と気づくことだってあります。
だから、
経験がない=悪いトップ
ではありません。
私が大切だと思うのは、
「自分が何を知らないのかを分かっているか」
です。
分からなければ現場の人に聞く。
経験者の意見を聞く。
数字を見る。
そして最後は自分で判断する。
トップが現場の仕事を全部できる必要はありません。
むしろ、
「自分には分からないことがある」
と認められる人の方が、強いトップなのかもしれません。
「なんかやってくれそう」はスタート地点でしかない
そして、ここまで書いておいてなんですが、
「なんかやってくれそうな雰囲気がある人=良いトップ」
とも思っていません。
新入社員でも、「期待の新人だった」と過去形で語られることはよくあります。
期待されてトップになっても、何も結果を出せなければ、その期待はいずれなくなります。
会社なら、
「最初は期待したんだけどね……」
となる。
政治なら選挙があります。
つまり、
期待はスタート地点であって、最後に問われるのは結果です。
小泉政権も。
安倍政権も。
高市政権も。
評価する人もいれば、批判する人もいます。
それでいいのだと思います。
政治は一つの政策によって得をする人もいれば、不利益を受ける人もいるからです。
ただ私は、新しいトップが誕生したとき、
「何か変わるかもしれない」
と多くの人に思わせる力そのものは、意外と大切なのではないかと思っています。
期待感がなくなると「緩やかな下り坂」が始まる
逆に怖いのは、

「この人がトップなら先が思いやられるな」
と思う人が増えていくことです。
会社の場合、翌日に売上が半分になるわけではありません。
優秀な社員が翌日全員辞めるわけでもありません。
だから怖い。
私はこれを、会社が衰退していく
「緩やかな下り坂」
だと思っています。
そのときは大した変化に見えない。
何が原因かもわからない。
そのため、経営が深刻な状態になるまで対策できないのかもしれません。
高市政権には期待する。でも投資は別の話
私は現在の高市政権について、
「日本は何か変わるかもしれない」
という期待を持っています。
良い外交、良い経済政策を行い、大企業だけではなく中小企業、そして普通に働いている人たちまで、
「最近ちょっと生活が良くなったよね」
と感じられる日本になってほしいと思っています。
ただし、投資は別です。
私は、
「高市政権だから日本株を買う」
とは考えていません。
期待で上昇した株価も、実績が伴わなければ現実に戻されるからです。
会社のトップと同じです。
最初は、
「この人なら会社を変えてくれそう」
と期待される。
でも1年、2年経てば、
「で、実際に何を変えたの?」
と問われます。
政治も同じでしょう。
だから私は、政治ニュースによって投資方針を大きく変えるのではなく、これまで通りコツコツ投資を続けます。
株価だけではなく「日本、ちょっと良くなったよね」と言える国へ
今、日本の株価は歴史的な高値圏にあります。
税収も過去最高水準になりました。
でも、それだけでは十分ではありません。
スーパーで買い物をしている人。
中小企業で働いている人。
年金で暮らしている人。
子育てをしている人。
そして私たち50代。
そんな普通に暮らしている人たちまで、
「最近、日本ちょっと良くなったよね」
と言えるようになって、初めて本当の意味で景気が良くなったと言えるのではないでしょうか。
高市政権には、そんな日本を期待しています。
ただ、本当に「何かを変えてくれた人」だったのかが分かるのは、もう少し先でしょう。
まとめ|「変えてくれそう」という期待で株価は先行することもある
この記事で私が伝えたかったことをまとめると、次の3つです。
「変えてくれそう」という第一印象は大切です。でも、その期待が本物だったかどうかは、結局その後の行動と結果で決まるのだと思います。
最初に感じた、

「この人、なんか変えてくれそうだな」
という私の直感が当たるのか。
それとも外れるのか。
そして投資については、誰がトップになっても変わりません。
資本主義が続く限り、私はこれからも自分の未来のために、コツコツと投資を続けていきます。


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