退職後は、収入が減る一方で、支払いはすぐには減りません。
家賃、食費、スマホ代、光熱費。
そして意外と大きな負担になるのが、国民健康保険料や国民年金保険料です。

会社員のときは、健康保険料や厚生年金保険料が給料から天引きされていました。
でも退職後に国民健康保険や国民年金へ切り替わると、自分で支払う形になります。

名前が似ていて混乱しやすいですが、まずはこう覚えるとわかりやすいです。
会社員時代=社会保険
退職後=国保と国民年金
会社員時代は給料から天引き、退職後は自分で手続きして支払う形になります。
40歳〜64歳・年収478万円モデルの支払い目安
| 状態 | 支払うもの | 年間の目安 | 月額の目安 | 支払い方 |
|---|---|---|---|---|
| 会社員のとき | 健康保険+介護保険+厚生年金 | 約713,000円 | 約59,400円 | 給料から天引き |
| 退職後 | 国民健康保険+国民年金 | 約693,000円 | 約57,700円 | 自分で納付 |
そのときに、

「思ったより高い」
「今の収入で払えるのかな」
「退職したばかりなのに、この金額はきつい」
と感じる人もいると思います。
ただ、退職や失業で収入が減った場合、国民健康保険料の軽減・減免や、国民年金保険料の免除・納付猶予を利用できる場合があります。
この記事では、退職後に保険料や年金の支払いが不安になったとき、まず何を確認すればいいのかを整理します。
退職後に確認したい制度は大きく2つ
退職後に確認したい制度は、大きく分けると2つあります。
1つ目は、国民健康保険料の軽減・減免です。
2つ目は、国民年金保険料の免除・納付猶予です。
名前が似ているので少しわかりにくいですが、制度としては別物です。
国民健康保険は、お住まいの市区町村が窓口になります。

国民年金は、市区町村の年金窓口や年金事務所が関係します。
まずはこの2つを分けて考えると、かなり整理しやすくなります。
国民健康保険料は軽減・減免できる場合がある
退職後に国民健康保険へ加入すると、保険料の通知を見て驚くことがあります。
特に国民健康保険料は、前年の所得をもとに計算されることがあります。
そのため、退職して今の収入が少なくなっていても、保険料が思ったより高く感じることがあります。
退職後、失業給付を受けながら生活しているときに、国民健康保険料の通知書が届くと、かなり重く感じる人もいると思います。
収入は減っているのに、支払いの通知は普通に届く。
ここで初めて、退職後の保険料の負担に驚く人も多いのではないでしょうか。

ただし、倒産・解雇・雇い止めなどで離職した場合、国民健康保険料が軽減される場合があります。
たとえば、雇用保険で「特定受給資格者」や「特定理由離職者」に該当する場合、非自発的失業者として軽減の対象になることがあります。
⬇️「特定受給資格者」「特定理由離職者」は、失業給付の記事で解説しています。
この場合、前年の給与所得を一定割合で低く見なして、保険料を計算する仕組みがあります。
ただし、対象になるかどうかは、離職理由、年齢、雇用保険受給資格者証などの内容によって変わります。
また、自治体によって必要書類や手続きの流れが違うこともあります。
そのため、退職後に国民健康保険料が高いと感じたら、まずはお住まいの市役所・区役所・町村役場に確認してみてください。
窓口名は自治体によって違いますが、「国民健康保険」や「保険年金課」と書かれていることが多いです。
都市部なら区役所、市に住んでいる人は市役所、町村なら役場の「保険年金課」などが相談先になることが多いです。
電話で聞く場合は、

「退職して収入が減りました。国民健康保険料の軽減や減免の対象になるか確認したいです」
このように伝えれば大丈夫です。
難しい言葉を使う必要はありません。
国民年金は免除・納付猶予を確認する
退職後は、厚生年金から国民年金へ切り替わる人も多いです。
国民年金保険料の支払いが難しい場合は、免除制度や納付猶予制度を利用できる場合があります。
ここで大事なのは、国民年金は「減免」というより、一般的には「免除」や「納付猶予」という言い方をすることです。
免除には、全額免除や一部免除があります。
納付猶予は、すぐに支払うのが難しい場合に、支払いを猶予してもらう制度です。
また、失業や退職の場合には、失業等による特例免除を利用できる場合があります。
退職してすぐに国民年金の支払いが不安になった場合は、市区町村の年金窓口や年金事務所で相談してみてください。

「退職して国民年金の支払いが難しいので、免除や納付猶予の対象になるか確認したいです」
このように伝えれば、必要な書類や申請方法を案内してもらえます。
申請前に準備しておきたいもの
申請に必要な書類は、自治体や状況によって変わります。
ただ、退職後の手続きでは、次のような書類を求められることが多いです。
- 本人確認書類
- マイナンバーがわかるもの
- 離職票
- 雇用保険受給資格者証
- 雇用保険受給資格通知
- 退職日がわかる書類
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
- 所得がわかる書類(ない場合には? ⬇️ 補足 )
- 国民健康保険の保険証または資格確認書

補足:会社に連絡しにくいときは・・・
辞めた会社に源泉徴収票をお願いしにくい場合は、市役所・区役所・町村役場で取得できる課税証明書や所得証明書を確認してみましょう。
給与明細や確定申告書の控えが使える場合もあります。
ただし、必要書類は自治体や申請内容によって変わるため、窓口に行く前に、
会社に連絡しにくい場合には

「課税証明書や所得証明書、給与明細一年分などで、代用できますか?」
と電話で確認しておくと安心です。
すべての人に同じ書類が必要になるわけではありません。
逆に、ここに書いていない書類を求められる場合もあります。
一番確実なのは、窓口へ行く前に電話で確認することです。
「退職後の国民健康保険料と国民年金の手続きについて相談したいです。必要な書類を教えてください」
と聞いておけば、二度手間を減らしやすくなります。
申請の流れ
手続きの流れは、おおまかに次のようになります。
まず、退職後に国民健康保険や国民年金への切り替えが必要か確認します。
次に、保険料の軽減・減免、年金の免除・納付猶予の対象になるかを確認します。
そのうえで、必要書類を準備し、市区町村の窓口や年金事務所で申請します。
申請後は、審査結果や変更後の保険料・年金保険料を確認します。
ここで大事なのは、自己判断で放置しないことです。

「どうせ対象外だろう」
「よくわからないから後でいい」
と思っているうちに、支払い期限が近づいてしまうことがあります。
わからない場合は、早めに窓口へ相談した方が安心です。
よくある注意点
退職後の手続きで注意したいのは、国民健康保険と国民年金を同じものとして考えないことです。
国民健康保険料は自治体ごとに計算方法や減免の扱いが違います。
国民年金は、日本年金機構の免除・納付猶予制度があります。
そのため、片方だけ手続きすれば全部終わり、とは限りません。
また、離職理由も大切です。
倒産、解雇、雇い止めなどの場合と、自己都合退職の場合では、使える制度や条件が変わることがあります。
必要書類が足りないと、手続きに時間がかかることもあります。
特に離職票や雇用保険受給資格者証は、退職後すぐに手元にないこともあります。
その場合も、まずは自治体や年金窓口に相談してみてください。

「まだ書類がそろっていないのですが、先に相談できますか」
と聞けば、次に何を準備すればいいか教えてもらえます。
【重要】 払えないと感じたら、早めに相談する

私自身も、お金の支払いで不安になった経験があります。
そのときに学んだのは、通知を無視しないことが本当に大事だということです。
払えないものは、無理に払えません。
でも、だからといって通知を見ないふりをすると、状況はどんどん悪くなりやすいです。
大切なのは、支払いの通知を送ってきた相手を敵のように考えない、助けてもらえ。
市役所や区役所、年金事務所に今の状況を説明すれば、分割納付、猶予、免除など、その人の状況に合わせた方法を案内してもらえることがあります。

「今すぐ全額は払えない」
「退職して収入が減っている」
「どうすればいいか相談したい」
「収入がないので、支払えない。助けてもらえる制度は他に何かないか?」
このように、正直に伝えるだけでも大丈夫です。
通知を無視するより、早めに相談して、行政を味方につける。
これは、私自身が経験して大事だと感じたことです。
まとめ
退職後は、収入が減っても、国民健康保険料や国民年金保険料の支払いが発生します。
その負担が重いと感じたら、国民健康保険料の軽減・減免や、国民年金保険料の免除・納付猶予を確認してみてください。
ただし、条件や必要書類は、自治体、退職理由、所得、世帯状況によって変わります。
大切なのは、自己判断であきらめないことです。
まずは、お住まいの市区町村や年金事務所に相談してみる。
それだけでも、次に何をすればいいかが見えてきます。
退職後のお金の不安は、一人で抱え込むと大きく感じます。
使える制度がないか確認することも、生活を守るための大事な行動です。
また、生活に困っている場合は、国民健康保険や国民年金以外にも、利用できる支援制度があるかもしれません。
家賃、税金、公共料金、生活費などで不安があるときも、ひとりで抱え込まず、自治体の窓口で相談してみてください。



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